リハビリテーション部の紹介
理念
365日、集中的に提供することで、
住み慣れた地域で安心して生活できるように支援します。
回復期リハビリテーション病棟運営方針
- 患者さん中心のチームアプローチを展開し質の高いリハビリテーション医療を実践します。
- 多職種が専門性を発揮し日常生活能力の獲得や自立向上のため、
満足度の高いリハビリテーション医療を実践します。 - 家庭復帰や社会復帰に向けた活動・参加の支援、居住環境や生活環境を調整し、
安心して生活できるように支援します。 - 地域連携を推進し、急性期病院や施設、かかりつけ医から信頼されるよう努めます。
- 専門職として知識、技術向上のため研鑽に励みます。
「住みなれた自宅で生活したい・・・」。そんな誰もが思う気持ちをどう表現するか。私たちはリハビリテーションを通してその課題と向き合ってきました。
花川病院では脳血管疾患や骨折後の患者さんをお受け入れする「回復期リハビリテーション病棟」を平成13年から開始、集中的にリハビリテーションを行うことで在宅復帰のチャンスを探ってきました。
リハビリテーション医療では、医師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・看護補助者・薬剤師・管理栄養士・医療ソーシャルワーカーなどのさまざまな専門職がチームでかかわります。それぞれの専門的な視点を重ね合わせて総合的な治療の方針をたて、定期的に評価を行い、「在宅生活」というゴールに向けて患者さん、ご家族とともに前進していきます。
もちろん、全ての患者さんが回復していくわけではありません。重い障がいが残ったり、高齢・認知症の患者さんもたくさんいらっしゃいます。だから、私たちが取り組んでいることは、「あきらめないリハビリテーション」。自分でできることが少しでもあれば、ご家族が介護する「量」は変わってきます。さらに、介護の工夫や環境整備、在宅生活を支える介護保険サービス事業所などとタッグを組むことで在宅復帰の可能性は高まります。
どんな患者さんにも可能性がある。そう信じて取り組むことが回復期リハビリテーションを担う私たちの役割だと思っています。
脳梗塞や脳出血などを発症し、食べること・飲み込むことに関連する部位に損傷を受けると、うまく食べられない・飲み込めない・むせるなどの症状が出現することがあります。この状態では食べ物や飲み物が気管に入り、肺炎を起こしてしまうこともあるため、鼻からチューブを入れて胃に直接栄養や水分を送ったり(鼻腔栄養)、腹部に小さな「口」を作りそこから栄養を送ったり(胃瘻) できるようにします。しかし、できるなら、口からおいしくたべていただきたい。そんな私たちの「こだわり」が今、かたちになりはじめています。医師、看護師、言語聴覚士、管理栄養士が中心となり、飲み込む力の評価、VF検査、飲み込みやすい食事の形態の工夫、食後の状態観察などを重ねて、少しでも「口から食べる」喜びを取り戻していただけるよう患者さんとともにトライしています。
2008年には回復期リハビリテーション病棟を60床から120床へ増床。現在はリハビリスタッフも140名体制となり、365日、1日2時間〜3時間のリハビリテーションを集中的に行う環境が整いました。充実した機能訓練室、入浴・排泄・調理・居間での生活を想定した訓練ができるスペースも用意し、「生活密着型」のリハビリテーションを提供いたします。 2009年11月には、開院30周年を記念してリハビリガーデン「虹の橋」がオープン。屋外歩行訓練の場として、ご家族との憩いの場として活用されています。「この虹の橋の向こうに住みなれた家がある」。そんな目標を描きながらリハビリに取り組んでいただけたらと思っています。
訪問リハビリテーションとは、主治医が「訪問リハビリテーションサービスの利用が必要」と認めた方を対象としたサービスで、主治医の指示に合わせて理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の専門家がご自宅を訪問し、リハビリや日常生活のアドバイスを行います。