仕事のやりがい
Vol.013
2015.11
介護福祉士
勤続年数: 6年
チーム一丸で認知症ケアに取り組みました
オアシス21の認知症専門棟で介護福祉士をしています。認知症ケアの奥深さと難しさ、やりがいをとても感じています。施設に入所されているご利用者は「助けてもらっている」の意識があるのか、「本当の望み」をあまり積極的にお話されません。また、認知症のご利用者であれば、さらに難しいケースも多くあります。
認知症ケアについては、研修に参加させていただき、学んだことを施設で実施していますが、これは一般的な視点のケアであり、研修だけでは学べないことを、ご利用者から教えていただくことがとても多いと感じています。
以前私が担当した認知症のご利用者F様は、常に帰宅願望があり、更には転倒リスクも高く、職員の見守りが欠かせませんでした。いつもメソメソされていて、聞こえないくらいの小声で話していて、ご本人の希望を聞き出すことができませんでした。
オアシスではパーソン・センタード・ケアを全員で取り組んだ結果、F様に対しても、転倒リスクはありましたが、「ご本人の行動したいことを全て認めるケア」を皆で話しながら実践しました。根気が必要となりましたが、職員全員が同じ意識で取り組みました。活動を続け、しばらく経ってから、F様の生活に変化が見られるようになりました。
以前では考えられませんでしたが、カラオケを歌われたり、行事に参加したりするようになり、更には、日常に着る洋服も明るい色を選んで着られるようになりました。帰宅願望も一切なくなりました。
これは、ただ単純に「オアシスにご利用者が慣れた」訳ではないと思っています。オアシスのみんなが、認知症専門等50床を有する施設として、認知症ケアに根気よく取り組んでいるからだと思います。研修だけでは実践できないことができる施設で働くことにやりがいを感じます。